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和雑貨 翠 TOP
> 台処歳時記 目次 > 如月
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| 葛あんはたっぷり、熱々で |
今年は梅が早いらしい。関東ではもうそろそろ見ごろだが、北海道や東北、日本海側では、まだ大雪のニュースがつづく。
さむい季節は蒸し物がありがたい。おなじみの茶碗蒸も、じぶんで作るなら百合根をたっぷり、太いうどんをゆるめの卵でとじた小田巻き蒸しは、子どもの頃から好物だ。摺った豆腐に具をまぜて、茶巾に蒸した五目豆腐など、数えあげればいろいろあるが、ひとつというなら蕪蒸し。大きなかぶらをすりおろし、鶏や海老をまぜて蒸しあげた熱々を葛のあんで閉じこめる。
京の聖護院かぶらが本式だが、おおきな蕪ならどこのものでも構わない。4人前でひとつをすったら、巻き簾や笊に4、5分あけて水を切る。料理屋では厚く皮を剥き、すったあと熱湯にさらして漉すようだが、家では皮付きをおろしっぱなしでいいだろう。蕪はすぐに火が通るので、私は鬼下ろしでガリガリと粗くすり、落とした水気も蕪の甘味が惜しいので、葛あんに使ってしまう。
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| 中高に盛って蒸す |
混ぜる具はどれもすこしずつ。鶏か海老は必ず入れる。両方入れても、片方だけでもおいしくできる。鶏は小さく切ったモモか挽肉を使い、酒しょうゆで下味をつけておく。ほかには何でもお好きなものを。干しいたけやぎんなん、百合根、春先ならグリーンピースなど。秋に茹でて冷凍していた栗なんかも役に立つ。道明寺粉をちょっと加えるともっちりするし、お餅を賽の目に切って混ぜれば、とろりと溶けてまたおいしい。つくるたび、新しい具を試してみるのもお惣菜のたのしさだ。
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| 銀杏や海老で彩りよく |
つなぎの卵は白身だけでも全卵でも。こんもり盛るので出汁は入れない。塩と醤油で味をつけ、適当な小鉢に盛って、強火の蒸し器か電子レンジで14,5分蒸しあげる。黄身を入れたらスがあかぬよう、蒸しすぎに気をつけること。仕上がりに三つ葉など飾れば上等だ。あんは二番出汁にしょう油とみりんで味をつけ、水溶きの片栗粉でゆるく葛をひく。出汁の代わりに干しいたけの戻し汁と蕪の水気でも案外いける。さいごに柚子や生姜をとめればできあがり。面倒なようだが、30分もあれば簡単に作れて喜ばれること請け合いだ。
うちではこれを作るたび、たちまち平らげ「もうないの?」と聞かれるので、いつも多めにこしらえている。
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