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和雑貨 翠 TOP
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昼間の日差しは部屋の奥までずうっと深く差し込むけれど、陽の落ちるのはだんだんに早くなる。日なたを追って、朝から夕べとせんたくものや布団やまくら、まな板から笊なんかまで、せっせと干しては取り込む冬のせわしなさ。うっかりして四時をまわると、もうひんやりと湿っぽくなる。
一年でいちばん日の短くなるのが冬至。年を越して寒さはいっそうきびしくなるが、この日を境に陽の射す時間はたしかに増えて、春へと向かう折り返し点ともいえる。
冬至といえば、南瓜(かぼちゃ)を食べて柚子の湯に浸かるのもの。かぼちゃを食べると一年じゅうお金に困らないとか、風邪をひかない、中風にならない、しもやけにならないなどなどいいことづくめ。いっぽう柚子湯も一年病気にかからぬという古くからの言い伝えだが、かぼちゃには冬に貴重なベータカロチンたっぷりで、また柚子には血行促進、鎮痛作用などがあり、理にも適っているわけだ。
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| 8分炊きの小豆を米に混ぜれば小豆飯も炊きあがる |
冬至南瓜はいとこ煮とも云い、小豆とかぼちゃを炊きあわせるのが一般だろう。いとこ煮という名の由来は、似たもの同士を炊くらからだとか、堅いものから追々(甥々)に煮ていくからだとか。土地によっては里芋、人参、しいたけなどを加えたり、かぼちゃの代わりに白玉や餅を入れるなど、いろんな味があるようだ。
私のいちばんココロに残るいとこ煮は、学生時代に下宿の大家のおばさんが、みんなに作ってくれたもの。銭湯から帰ってくると、共同の台所に大きな鍋が湯気をたてて待っていた。たっぷりの小豆汁にかぼちゃを入れた、お椀でいただくようなので、湯冷めした体も芯から温もるおいしさだった。地方の実家で食べるおかず風なのと違うところも新鮮で、忘れられない味のひとつだ。
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| 灰汁抜きした蓮根に火がとおったらかぼちゃを入れる |
いま自分でこしらえるのは、やっぱり馴染んだほくほくタイプ。かぼちゃのほかに蓮根も入れて、水気を飛ばして炊き上げる。ほっくりしたかぼちゃと、ちょっとぽそぽそした豆と、ねっとりとした歯ごたえのある蓮根、三拍子の食感が醍醐味だ。小豆は出汁で甘く煮るがふつうのようだが、塩だけで炊くのが好きで、冬至でなくとも思いつくとこしらえる。玄米や雑穀のごはんとあわせると、いかにも精進の滋味がして、つい食べ過ぎるのがたまに傷。今年も冬至にこしらえて、柚子を浮かべた湯に浸かり、お金に困らずなにより元気に一年を過ごしたい。
[冬至]24節気の一つで、1年で最も昼が短く夜が長い日。この日を境に、日照時間が長くなる。この日は太陽が一年中でもっとも南に位置し、北半球では太陽の高度が低くなるので日差しは部屋の奥まで差し込みます。
この日“冬至南瓜(かぼちゃ)”といって南瓜(かぼちゃ)食べると一年中お小遣いに困らないといわれ、“冬至風呂”といって、柚子(ゆず)の実を入れた柚子(ゆず)湯に入っておくと一年中病気にかからないといい、古くから各地で行われている。 |

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