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水無月 らっきょう漬け
台処歳時記
ふっくらと粒のそろったものがいい
 あじさいの大きな花が色づいて、梅雨入りが気になりだすと、漬物シーズンの到来だ。青梅にはじまって、新しょうがや赤紫蘇の葉が次々に並び出す。らっきょうも、また漬け時が気になる野菜。ふっくらと粒がそろって芽が伸びていない新しいのを見つけたら、さっさと仕込んでしまいたい。鳥取、鹿児島、茨城などが主な産地で、沖縄の島らっきょうなど、大きさもさまざまだ。

 独特のにおいゆえ、好き嫌いがはっきりと分かれるけれど、甘酢漬けはカレーライスに焼きソバに、好きなひとには代わりのきかぬ薬味のひとつ。塩漬けしてから漬けるのがふつうだが、かりかりしたのが好きならば、そのまま漬けても構わない。

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甘さも辛さもお好みで
 泥つきのらっきょうは、根と芽を落として水の中でごりごりと揉み洗い、汚れと薄皮を取り除く。ざっと洗って一粒ずつ確かめながら薄皮をむいてしまうと、つやつやとまっ白な実があらわれる。
漬け込む甘酢は1キロのらっきょうに酢を600cc、塩を大さじ2杯 半、赤唐辛子を2本に砂糖は60g。甘くするなら倍くらい入れてもいいが、私は毎年すこしずつ減らしていって落ちついた。酢、塩、さとうを煮立てて冷まし、水気をふいたらっきょうと、種をとった唐辛子を入れた容器に注ぐ。唐辛子も1本ちがうと辛さが変わるので、お好きな量で試してみよう。らっきょうが漬け酢から出ないよう、はじめは表面をラップで覆い、日の当たらない場所に置く。1ヶ月くらいから食べられる。

 子どもの頃はありがたくもなかったものの、漬けるようになってから、こいつがなくっちゃどんなにおいしいカレーもなんだかひとつ物足りない。はじめはシャキシャキ、半年くらいでやわらかく、味が染みて飴色になってくる。

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ドライカレーや焼きそばにも
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炙ればほくほくとした食感<に>/font>
 じっくり待って一年間ちびちび楽しむ甘酢漬けだけでなく、旬の野菜としてのらっきょうも、ぜひ味わってみたいもの。塩漬けすれば食べやすいので、酢味噌や胡麻で和えるのもいい。生なら洗ってそのまま味噌に漬けるだけ。1日でおいしくなるので、ビールのあてや箸休めに重宝だ。日を追うごとにしんなりと、しょっぱくなるので、1週間くらいまで、漬かり具合もたのしめる。糠みそに2日ばかり漬けてもいいし、葱の代わりに冷奴やカツオのたたきの薬味にも。500グラムばかり試しに買えば、生で炒めて、3粒4粒といろいろに味わえる。

  また大きめのを網にのっけて炙ってみるのもおもしろい。つよいにおいが不思議に消えて、ニンニクみたいなほくほくした食感だ。これまた味噌と相性がよく、つまみはもちろん、ごはんが進むおかずにもなる。アクはつよいがエシャロットの親玉みたいなものなので、漬けたのがきらいなひとも、ニオイを怖れずみじかい旬をたのしもう。






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