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海老と菜の花、百合根の卵とじ
台処歳時記
目にもうれしい春の彩り
 日本全国暖冬で、あちらこちらで梅のかおりに誘われる。木蓮のつぼみもまるくふくらんで、今年の春は足早だ。

 八百屋に行けば、ふきのとうやうるいなんかが並んでいるし、菜の花は、すっかり定番の貫禄で、小松菜やほうれん草の一歩手前に積んである。

 食べるための花ではあれど、きいろい花を咲かすまで、瓶などにちょっと挿しておくと、目でも束の間たのしめる。ぎゅうっと折れて束ねられた葉っぱをていねいに伸ばして活ければ、たちまちぴんと筋を伸ばして、びっくりするほど水を吸う。きいろいつぼみが顔を出したら、いよいよお膳に乗せてやる。

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食べるまで活けて愛でたい
台処歳時記
素焼きの皿なら熱々で
 菜の花といえば、辛し和えやお浸しがなじみだけれど、アクがないので、青みに使えば何に添えても春らしくなる、重宝な花野菜。まだ手に入る百合根と海老をあわせれば、たちまち旬のごちそうができあがる。

 百合根はほぐしてきれいに洗い、海老は殻をとって菜の花とともに1センチほどに刻んでおく。ひたひたの昆布出汁にうすくち醤油で味をつけ、百合根と海老を加えたら、ひと呼吸おいて菜の花を茎の方からぱらりと散らす。火が通るころに卵をといて回しかけ、すこし蒸らせばできあがり。材料さえそろっていれば、5分ばかりで一丁あがり、突き出しにもちょうどいい。

 材料すべて、火の通しすぎは禁物なので、準備がすっかり整ってから火にかける。直火でつかえる素焼きの皿なら、卵がふつふつ煮えるところをお膳に出せる寸法だ。ぷりっとした海老、ほっこりした百合根に菜の花の歯ごたえという三拍子、色目も冴えて、手軽な春の一品だ。出汁をふやして、お粥にしてもやさしい味でわるくない。いずれもさっとこしらえて、菜の花の淡い苦みをゆっくりと味わおう。

 


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