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柿の白和え
台処歳時記
和えたてをお膳にのせて
 木の葉が色づき、ぽつりぽつりと椿が咲いて、今年もいよいよ寒くなる。
   あちらこちらの庭先で、あかい柿がたわわに実り、鳥の声がかしましい。山梨などの産地では、干し柿が盛大にぶらさがっていることだろう。

 柿やいちじく、りんごなど、秋の果実は料理にもつかわれる。おかずに甘いくだものなんぞと嫌がるひともたまにいるので、万人向けとはいえないが、洋食では肉料理のソースにしたり、サラダに入れたり、パンとチーズと果物なんて、手軽なお昼にちょうどいい。和食でいくなら、柿やりんごを豆腐と合わせた白和えは、日本ならではのとりあわせ。甘みもほのかで相性も抜群だ。

 くだものだけでもおししいけれど、久しぶりに擂り鉢を出してひと手間かけるなら、菊やしめじ、ほうれん草など彩りもよく秋らしく。
 4人分で木綿豆腐半丁を1時間ほど水切りしておく。

台処歳時記
きれいな菊は、多めに茹でて冷凍すると使いよい
 食用の菊は、酢を少し入れた熱湯で花びらをさっと湯がき、水にとってあげておく。あまったらお浸しなどに。しめじひと株は出汁大さじ4とうす口醤油大さじ1、さとう少々でさっと煮て冷ましておく。ほうれんそう半束は茹でて水にとり、3センチに切って菊とともに冷めたしめじの煮汁に浸す。  白ごま大さじ2は炒って擂り、みりん大さじ1、塩少々、うすくち醤油大さじ1で味をつけ、水切りした豆腐を加えてさらに擂って味をみる。汁気を切った具と短冊切りの柿1つ分を和えればできあがり。

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和え衣の味つけはしっかりと
 ぱらぱらと散らした菊の花のよい香り、ごまを擂るのも心たのしい秋の白和え、できたてを供する目計らいももてなしのうち。特別料理じゃないけれど、たまにつくるとしみじみとする、白和えのやさしい味は他にない。くだもの料理ぎらいにも、すすめてみたい一品だ。

 


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