房州うちわは南房総で育まれ受け継がれてきた、千葉県を代表する伝統的工芸品です。
京うちわ、丸亀うちわと並んで日本三大うちわの一つとされています。
房州うちわには地域に自生する良質の女竹(めだけ)が使われます。
竹の選別から始まり、割竹、弓削、貼りなど合計21の工程があり、そのすべてが手作業。
うやま工房では、竹の採取から仕上げに至るすべての工程を自分のところでまかなっています。
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うやま工房入口 | 工房には出来上がったうちわが天井から下げてありました |
房州うちわの特徴は、竹の丸みをそのまま活かした「丸柄」。
先端を48〜64本に細く割いた骨と一体となっており、竹がやさしくしなる手応えが魅力です。
また、骨を糸で編んで作られる半円の「窓」の精緻な美しさは、職人技のすごみを感じることができるでしょう。
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竹の節の上部分を細く割いていきます。 一本から48〜64本に均等に割くには熟練の技が必要です |
割いた骨を交互に糸で編んで、うちわの原形ができていきます |
うやま工房は、現在、先代の宇山正男さんの娘である、まゆみさんが引き継いでらっしゃいます。
まゆみさんが大切にされているのは、「房総の竹を使って房州うちわを作る」ということ。
「それって当たり前のことでは?」と感じますが、現在「房州うちわ」と称されているものでも、安価な中国産の竹が使われていることが多いのです。
エアコンに役目を奪われ、さらに「もらうもの(ノベルティ)」というイメージがつきまとう、うちわ。
しかし、ゆらぎのある風の心地よさ、どこにでも持ち運びのできる手軽さ、手の仕事の美しさには、後世へ伝え続けていく価値があります。
「本物のうちわの良さを伝え、房州に根ざした工芸を未来へつなげていきたい」という使命感でうちわづくりを続けるうやま工房さん。その心意気を感じ取っていただければ幸いです。
『房州うちわ』は千葉県伝統工芸品、経済産業大臣指定伝統的工芸品の指定を受けています。工房にて制作体験可能です(お電話でお問い合わせください)
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