【お知らせ】
三上幸男さんは2019年12月にご逝去されました。
謹んでご冥福をお祈り申し上げます。
三上さんの籠をお買い上げくださった皆さま、末永いご愛用をお願い申し上げます。
今後の販売はありませんが、記録としてこのページを残しています。
2010年夏に青森県の岩木山の裾野にある三上幸男さんのお仕事場を訪ねました。
地元で採れる根曲竹をつかった三上さんの竹籠は、素朴で野趣あふれる味わい。
青森ではりんごを収穫するために竹籠が使われており、重さに耐えるだけの丈夫さを備えています。
馴れた手つきで、竹籠を編む三上幸男さん。
かつては岩木山の麓一帯に竹職人がいっぱいいたそうですが、現在、この地区で竹籠を作り続けているのは三上さんを含め数人だけとのこと。
「昔は売る方ばかりやってたけど、今は自分の楽しみのために作っている」と津軽弁で語る三上さん。笑顔がとてもチャーミング。竹籠と同じ素朴さがお人柄にもうかがえました。
根曲竹は収穫したばかりの竹を裂いてそのまま編んで作るのだそうです。そのため、編んでいる途中は青々とした竹の色をしていますが、編んで数カ月後には色が黄みがかっていきます。
お仕事場には30年ほど経った竹籠が壁に飾ってあり、その深みのある「飴色」は見事でした。歳月を経てきたものだけが獲得できるオーラのようなものを感じました。
ここでご紹介する竹籠ももちろん数十年使える品です。「飴色」目指して、大事に長く楽しんで使っていただければ幸いです。
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お仕事場の奥には出来上がった品がズラリ。こちらは民芸品の部屋(りんご籠は別の部屋)。 |
材料の根曲竹。まだ青々とした色をしています。 |
壁にかかった年代物の籠。飴色に輝いていました。 |