岩手県遠野市で胡桃のかごを制作されているKagocco Pepinさん。 かご好きが高じて、最初は神奈川県の林や低山でアケビなどを採り、独学でかご作りを始められました。 「東北で籠づくりがしたい」との思いから、2013年遠野市に猫とともに移住。 材料の採取を現地の方に教わり、胡桃かごの素材収穫から作製まで一貫して、ご自身で手がけられています。
Kagocco Pepinさんが目指すのは、「シンプルで少しシック、でも柔らかい雰囲気のかご」。 曲線的なフォルムや持ち手のバランスなど、ちょっとしたところに可愛らしさがのぞきます。
遠野では、胡桃の収穫時期は「桜の咲く頃から」と言われています。 桜は例年GW後半に見頃を迎え、それと時期を同じくして、胡桃の皮がむけるようになります。 5〜6月に収穫された胡桃が素材としてはベストだそう。 Kagocco Pepinさんが使われる胡桃はほぼ9割が鬼胡桃です。
5月から6月にかけて若木を収穫 | 刃物で縦に切り目を入れてパカッと樹皮をむく | 手前は皮を剥く前、奥が剥いた後の中身の枝 |
中表にしてくるくる巻き、乾燥させます | 中身の枝。冬の間の薪ストーブの燃料になります。 | 何ヶ月か乾燥後、再び水に浸して柔らかくし、洗い、ヒゴにして、編みます |
自然の恵みから生まれた胡桃かごは、長く使えば使うほど、色艶を増してきます。Pepinとはフランス語で「種」の意味。種から植物を育てていくように、胡桃かごをじっくりと自分だけの存在に育ててみませんか。
愛知県名古屋市出身。 手芸全般が得意な母親の影響を受け、子供の頃から裁縫・刺繍・編物など手芸を楽しむ。 短大卒業後、セツ・モードセミナーに入学。 会社員生活ののち、2013年、岩手県遠野市に猫と移住。 2017年Kagocco Pepinとして活動スタート。
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